木漏れ日の中で

~元・不登校先生と子供たちの歩み~

不登校による不健康を避けるために①

October 14, 2024

こんにちは!宮崎市で小中学生のためのフリースクール「マイリルアカデミー」を運営している福島百香と申します!

突然ですが皆さん、不登校って悪いことだと思いますか?

私は決して悪いことではないと思います。むしろ自分の気持ちに素直になって自分らしい生き方を早くに見つけることができるので、その後の人生がちょっと楽になります。

ただし、不登校によって不健康になること。これは本当に気を付けるべきことだと思います。

先日私の年の離れた中学生のいとこが難病指定にもなっている「潰瘍性大腸炎」で入院しました。

原因ははっきりしてないそうですが、ストレスや食習慣が原因にもなり得、中高年に多い病気ということで、14歳でなるなんて…と絶句しました。

いとこは関東に住んでいて、なかなか会うことが叶いませんが、ずっと不登校で、偏食。

叔母夫婦も忙しいので、ずっとお腹が痛いのを我慢して一人で病院に行って判明したそうです。

卵が先か、鶏が先か、不登校の子は大なり小なり体調不良に悩んでいます。

私もその一人でしたが、まず学校に行くことがストレスなので、ストレスが溜まります。

学校を安全と感じていないと拒否反応で体調が悪くなったり、パニックになります。

それでしばらく休んだりすると、生活習慣が保てず昼夜逆転の生活になったり、不眠になり、自律神経が乱れ様々な不調を引き起こします。

学生時代からの睡眠負債や、体調不良は改善するためにかなりの時間と労力を要します。

病院に行っても、薬を飲んでも一時的にしか改善しません。

私は薬物アレルギーというか、体が拒否反応を起こしやすい性質なので薬漬けにならずに済みましたが、思春期特有の自律神経による心身の不調でも精神安定剤や睡眠薬を処方するお医者様はたくさんいらっしゃいます。

救いを求める気持ちも、早く改善したい気持ちもわかります。私も何件病院を回ったか数えきれないほどです。

その度にお医者様は、原因はわからないので、生活習慣を改善して様子を見てください、と言われます。私は「原因がわからない」というところに固執して、改善を怠りました。

あの頃の私は「お母さん、学校で相当ストレスを感じてるみたいですよ、もう行かせないほうがいいかもしれませんね」とお医者様に行ってほしかったんだと思います。

とてもしんどかったですが、心の奥底に「治ったら学校に行かなくてはいけない」と思っていたので、だんだん悪化していきました。

あの頃、お医者様が口を揃えて言っていた「生活習慣の改善」の意味の深さ、大切さを知ったのはお恥ずかしながらつい最近です。

「生活習慣の改善」は現代人にとってはとても難しいことです。

私もずっと頭では「頑張らなきゃ」と思いながら何度も挫折しました。家族の協力が必要不可欠なんです。

10代のうちに抱え込んだストレスは思わぬ形で表面化します。

特に小学生のうちに生活習慣が乱れてしまうと、中学生で完全に不登校になることは目に見えています。私達が最も懸念していて、最も力を入れたい「子供達の心身の健康を守る」ということ。

とても根気と努力がいることですが、子供たちにも自主的な努力を促し、保護者様と二人三脚でサポートしていきたいと考えていきます。

まず第一に実践して頂きたいことが、お子様との話し合いです。

何気なくタイミングを見て、ではなく、きちんと席と書類を設けてみてください。

もしよかったら以下のような手順で、お子様の心身の健康を守るために家族でできることを話し合ってみてほしいです。

①お母さん、お父さんの不安を包み隠さず伝える。

まずご両親の不安や、正直な気持ちを伝えてみたください。

遠慮は要りません、腫れ物のように扱われる方が家庭での居心地の悪さを作っていきます。

冷静に話せたら良いですが、思い切り大喧嘩したって気にしないでください。

②でも、我が子の命と健康がとても大切だから、一旦学校は休憩しようと伝える。

「学校に行かなくていい」とは本人も思っていません。どこかで、勉強や登校を頑張らなくてはいけないと感じているので、「行かなくていい」と言われると反発してしまいます。

努力の方向を「学校や勉強」から「体調不良を治すこと」に方向転換してほしいと伝えてみてほしいです。

なので、おすすめの文言は「一旦休憩」です。そのお休みの中で、体調が少しでも改善すれば、本人も学校で無理をしていたことに気づきます。

③現在のお子様が感じている体調不良を小さなことでもいいから書き出してもらう

これは、お母様の客観的な視点も大切です。最近なんだか様子が違うことがある、と思ったらそれもすべて書き出してみましょう。病院に行くことが必要そうであれば受診も検討してみてください。

そして、「ストレス要因を取り除き、生活習慣を改善してこれらを治すこと」を家族の第一目標にしてください。

④体調不良を直すために一つか二つ頑張れそうなことを「家族で」決める。

「家族で」というのが重要です。「早く寝なさい」と伝えても別の部屋で明かりがついていたりするとなかなか眠れなかったりします。家族の協力が大切なので、無理はしないことが一番です。我が子の生活習慣の中で、まずは一つ、これを頑張ってみよう。というのをみんなで決めてみましょう。

⑤改善のためにそれぞれが努力できそうなことや、サポートが必要なことは話し合い、期限を決めて、約束のサインをして、どこかに貼っておく。

例えば「22時までには寝る」ということが目標なら、食事を早めにしたり、寝る前にリラックスしたりすることが必要です。家族内で協力できることは、お願いして、楽しく改善できそうなことを取り入れてみましょう。例えば、夕食後はスマホを置いて、みんなでゆったりとした音楽を聴いたり、ちょっとおしゃれにティータイムをしたり、肩をもみ合いっこしたりしてもよいですね。

強制的にではなく、みんなで楽しく頑張れそうなことをご家族の状況から見つけてみてほしいです。

学校に行けば自然とできていたリズムが乱れるのは当然のことなので、完璧には無理かもしれませんが、悪化を防ぐためにも本人の意識と家族の協力が必要です。

そのためにすべきことを具体化して、家族みんなの生活習慣も良くなるといいですよね。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

次回は具体的に、私が生活習慣を改善するために効果的だったことや、アイデアをご紹介させていただきます♪