こんにちは!宮崎県宮崎市で、不登校の子供たちの学び場「マイリルアカデミー」を運営している福島百香と申します。
「マイリルアカデミー」は「My little academy」を少し言いやすくした名前です。
実は、5年前から「あめの学校」という名前の子供たちの居場所を作りたいと構想を練っており、開業準備に入った段階では「あまやどり」という名前にしようとしていました。
「今、雨が降っているように暗く肌寒いと感じているなら、ここへ『あまやどり』しにおいでよ」というコンセプトでした。
お子様が学校に行けない日に「今日はあまやどりしたい」と伝えやすくなればいいな、という思いもありました。
今日は、そんな名前を変えるきっかけとなった「不登校の子供たちのゴール」について一緒に考えていただけたら嬉しいです。
ある日、ふと目にした記事で、不登校生徒の数が全国で増加傾向にあることから、社会問題や病んでいる子供たちのように取り上げられていました。なんだかネガティブな物言いで、モヤモヤしました。
一方で、「学校なんて行かなくてもいい!」とSNSで発信したり、「不登校YouTuber」として活動している小中学生に対しても、100%共感できるかと問われれば、そうではありません。
不登校の問題を是か非かで結論づけることはできません。
ただ、現在学校生活に悩む本人や親御さんのためにも、不安を煽る報道は控えてほしいですし、「不登校」という言葉のイメージを変えていく必要があると思います。
私は不登校児童を、マイノリティの集まりだと考えています。一人ひとり原因は違えど、「学校」という社会の縮図のような場所で「生きづらさ」を抱えています。
親御さんの一番の心配は、わが子が学校よりももっと大きな社会でやっていけるのかということだと思います。
先日読んだ本で、なぜ人は抗議デモをするのかという話がありました。
日本人からすると、海外のLGBTQのパレードや、動物や環境保護団体のデモ、過激な抗議活動って何だか賛同しづらいですよね。
「確かにそうかもしれないけど、そこまでしなくても…」「迷惑行為」や「わがまま」だと感じる人が多いと思います。
私もそうです。社会的問題について議論することは好きですし、考えるべき問題だと思います。でも、あそこまで過激化しなくても…と思います。
ところが著者は、こうした抗議活動によって変わってきた歴史について触れ、抗議デモをする→より多くの人が問題について考える→票を取るため、政治家が公約に入れる→社会や価値観が変わる
という流れを説明しています。具体的な政治上の変化がなくても、人々の印象やイメージは変わります。これまで蔑まれていた人々が、憧れられたり、多くの若者に勇気を与えたりするようになります。
つまり、「不登校」のイメージを変えていくことが、将来、子供たちが「生きづらさ」を乗り越えて、自分らしく生きるために、そしてもっと先の未来の我が国の教育のために、とても大切なことなのではないでしょうか。
「この教室で学ぶ子供たちのゴール」を考えたとき、ここで学んだ自分に誇りを持ってほしい。
「不登校だったから経験できなかった過去」より、「不登校だったからこそ得られる未来」を多く持てるような学びを、ここで体験してほしい。
そして、子供たちが大きくなったとき、自分の個性を活かしながら普通以上の幸せを手に入れてほしい。
最初は、傷ついた子供たちの避難所のように想像していた教室が、弱点を個性に変えて強く社会を生き抜くための専門学校のような、キラキラしたイメージに変わっていきました。
世界は一人で変えることも、すぐに変えることもできません。
私は抗議デモをするつもりはありませんが、この小さな教室から一組でも多くの親子の明日が変わるよう、自分にできることを精一杯行っていきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
マイリルのHPはこちらから→https://www.my-little-academy.com/